本書は、Claris FileMaker 19 ( Claris FileMaker Pro 19、Claris FileMaker Server 19、Claris FileMaker Cloud 2.19、Claris FileMaker Go)の入門者から中級ユーザーを主な対象にしています。図版を多用し、何をどのように行えば、どのような結果が出るのかということを、読者が直観的につかめるよう解説し、しくみ、機能、操作をわかりやすく、幅広く紹介しています。
企業内で自前でデータベースの開発を考え Claris FileMaker 環境を検討しているユーザーが、どのような機能を使うと目的とするデータ処理が可能になるかについてもわかる内容となっています。
FileMaker から Claris に社名が変わり、FileMaker Pro Advancedも Claris FileMaker Pro と統一されました。そして、Claris FileMaker Pro の使い方も、デスクトップアプリとしての役割は薄れ、ネットワークを介したデータベースの利用が主となりつつあります。Claris FileMaker CloudもVer.19では、AWSを使うことなく単体で機能するようになり、より導入しやすくなりました。
大規模データベースの構築にも堪える Claris FileMaker ですが、その肝はリレーションシップの使い方にあります。本書では、よりシンプルな具体例でリレーションの組み方、ポータル操作をやさしく解説し、企業での開発の第一歩として役立てるはずです。
また、PCやモバイル端末のWebブラウザから Claris FileMaker Pro ファイルを共有してデータ処理の行える Claris FileMaker WebDirect によるデータベース公開や、iPhone、iPadで無償で使える Claris FileMaker Go についてもセッティングから運用までを詳細に解説しました。
ここで Claris FileMaker Pro の特長や利点をあげておきましょう。
Claris FileMaker Pro では、ユーザー自身によるデータベースの作成・改良、レイアウト変更、データのブラウズなどが自由自在に行なえます。検索、ソートなども簡単に行うことができ、求めているデータを素早く探し出したり並べ替えて表示することができます。さらにリレーション、スクリプト、関数を使いこなすと、より高度なデータベースの構築も行なうことができます。
Ver.19のリリースでは、Claris FileMaker Cloud を導入している場合、カスタム App を直接Cloudに保存できます。また、JavaScript を使用して、独自のコントロールの作成などの操作をWeb ビューア内で実行できます。Claris FileMaker WebDirect ではカードウインドウスタイルがサポートされ、より効果的なウィンドウ表示が可能です。
数値の指数表記、合計ページ数の印刷、macOSダークモードのサポート、HEIFのサポート、Claris IDおよびIdPアカウント認証、機械学習モデルを構成スクリプトステップなどの新機能があります。
Claris FileMaker Pro 19を覚えたい方に自信をもっておすすめできる一冊です!
本書が読者の皆様のスキルの向上に役立つことができれば幸いです。
新機能
Claris FileMaker 19 対応